会社員として働きだして戸惑うことのひとつが、立替払いではないでしょうか。
営業職に就くと、毎日の出張費などの営業費を自分の財布から出し、後から精算してもらうことがよくあります。
その金額が数千円くらいならいいのですが、飛行機を使った出張などでは数万円の出費になります。
立て替えするのが数万円といえば、決して小さな額ではありませんよね。
勤続年数が短ければ、給料だってあまり多くないはずです。
そんな営業費用を立て替えできないようなとき、どうすればいいのか途方に暮れてしまいませんか?
ここではそんな立替払いでお金を用意する方法について紹介します。

立て替え払いをするというのは、社会人であればよくあることです。
不意な出張などにも対応できるようにお金を用意しておきましょう。
お金をどうしても用意できない場合は、会社に仮払をお願いしましょう。
仮払をしてもらえない場合は、クレジットカードで支払いをしましょう。
そうすることで立て替えたお金の支払いを先送りすることができます。
クレジットカードの利用限度額を超えてしまう場合は上司に相談して対応してもらいましょう。
詳細は本文を参考にしてください。
立て替え費用、接待費用の相場はどれくらい?準備すべき予算は?
社会人としていつかは必要になってくる立替金や接待費用。
この二つが何かと立て替えて支払っておく機会が多い項目ではないでしょうか。
準備しておくと言っても、一体どのくらい貯蓄しておけばいいのかよくわからない、ということもあるかもしれません。
ここでは具体的なデータを用いて、どのくらいのお金を準備しておくべきなのか調べ、まとめました。
旅費交通費とは?宿泊出張の支給相場はどれくらい?
旅費交通費とは、近距離移動の際かかった交通費と、遠距離出張の際の交通費、宿泊費を合算したものです。
会計時にはこれら二つをあわせて「旅費交通費」と呼びます。
出張先によって交通費は大きく変わりますが、通勤手当を含め、殆どが実費支給となっています。
平成28年度に税制改正がなされ、1か月あたりに支給される最高限度額は15万円となりました。
ここでは宿泊費支給額、出張日当の相場をご紹介します。
産労総合研究所が2015年に行った、「国内・海外出張旅費に関する調査」を見ていきましょう。
参考:https:/www.e-sanro.net/jinji/j_research/j_research04/pr1509/
上記調査結果によると、国内出張・海外出張における日当や宿泊費の支給相場は以下のようになっていました。
一般社員の支給額 | 国内出張 | 海外出張(東南アジア) |
日帰り日当相場 | 2,041円 | ― |
宿泊出張日当相場 | 2,809円 | 4,567円 |
宿泊料支給相場 | 9,088円 | 12,735円 |
ちなみに、上記調査では在来特急のグリーン車利用は一般社員はなし。
新幹線のグリーン車に関しては「一般社員利用は条件付きで認める」が16.7%となっていました。
遠隔地への出張に関わるチケットに関しては事前に会社が用意してくれることも多くあります。
この場合立替金としては、宿泊費と飲食代さえ用意しておけばOKです。
接待費の予算相場は1万~1万5,000円くらい
それでは続いて、接待費の予算相場を見ていきましょう。
2016年9月にOpenTableから発表された「接待に関する意識調査」を参考にしていきます。
参考:https:/news.mynavi.jp/news/2016/09/14/285/
この調査によると、接待1回における1人当たりの予算は「1万円~1万5,000円」が最も多くなっていました。
続いて「5,000円~6,000円」の回答が多くなっています。
こうして見ると一度の接待を立て替えするだけでもちょっとどんよりしてしまう金額ですよね。
更に接待が立て続けにあるような職種だと、いくら貯蓄をしていても支払いが難しいことも出てきます。
だからといって大切な接待を断るわけにもいかない…そんな時はどのような対応策があるのでしょう。
立替え払いはなぜ認められるの?
若い人にしてみると、立て替え払いがなぜ認められるのか、そこから疑問に感じているかもしれません。
会社でかかる営業費用ですから、会社のお金で支払いをするべき…そう思いますよね。
会社によっては実際にそのような対応をしていることもあります。
大きな企業では法人用のクレジットカードを用意して、そこから支払いを行うようなこともあります。
また先にお金を渡しておく「仮払い」で対応することもあります。
仮払いについては、会社によって仮払いを基本とするか、立替払いを基本にするか異なっています。
そもそも立替払いは違法じゃないの?
社員のお金で立て替えさせるのは無理がある、違法じゃないのかと感じている人もいるかもしれません。
残念ながら、立て替え払いする精算方法は決して違法ではありません。
もちろん会社側が強制することもできません。
しかし、会社にしてみればお金の流れをシンプルできるため、立替金払いを当然のように活用します。
このため、立替金というシステムそのものに抵抗しても仕方ありません。
会社員として働くなら、立替金が発生してしまうことを前提に、ある程度の貯蓄が必要と言えるでしょう。
営業費用を立て替えできないときの対処法
立替金が存在することは仕方ないとしても、実際問題としてお金がない場合は、どうすればいいのでしょう?
「これから海外出張に行ってくれ」と上司に指示されたとき、銀行口座に1円もお金がないというようなときの対処法について紹介します。
会社に仮払してもらう
立て替え払いをする会社の多くが、仮払のシステムも用意しているはずです。
これは、必要になりそうな金額を申告して、会社から事前に支給してもらう精算方法です。
余った金額や不足した金額を後から精算する方法です。
お金がないときは、正直に上司にそれを伝えて、仮払金を出してもらうようにしましょう。
恥ずかしいという思いがあるかもしれませんが、上司もきっと若い頃には同じようにお金に困って仮払金を出してもらった経験があるはずです。
「お金がないので仮払いしてもらえますか?」と伝えてください。
自分のクレジットカードで支払いをする
手元にお金がなくても、クレジットカード払いをすれば、その支払は翌月末払いになるはずです。
それまでに精算してもらえば、自分の懐具合を気にせずに、立て替え払いをすることができます。
もちろんカードの利用限度額の範囲でしか使えませんが、これは多くの会社員が使っている方法です。
ただし、クレジットカードでの立て替えはポイントが発生するため、NGとする会社もあります。
クレジットカードの使用の可否は上司に相談してください。
飛行機のマイルなども会社の出張などで貯めることはグレーゾーンとされていますので、会社内のルールを確認しておきましょう。
どうしても営業費用を立て替えできないときは
会社が仮払をしてくれず、なおかつクレジットカードも大きな買い物をした直後で、利用限度額を超えてしまって使えない。
そういうケースにどうすればいいのか紹介します。
上司に立て替えをしてもらう
会社が仮払をしてくれないのであれば、上司に相談して上司の財布から立て替えてもらえないか相談しましょう。
社会人としての自覚が足りないと怒られるかもしれませんが、無い袖は振れません。
上司が断れば仕事が進みませんので、上司自身が対処できなくても、会社に掛け合ってくれるなど、なんとか対処方法を探してくれます。
金融機関からお金を借りる
上司が苦手で、とても立て替えをお願いできないようなときは、金融機関のカードローンなどを利用してお金を借りるようにしましょう。
カードローンですので、利息が発生してしまいます。
それは自分負担になりますが、立て替え払いをできないという状況を回避することはできます。
ベストな解決方法ではありませんが、このような金策方法があるということを覚えておきましょう。
ただし、利用するのは本当に困ったときだけで、仕事で使うお金を安易に借りすぎないように注意しましょう。
まとめ まずは会社に相談をする。どうしても苦手な場合は…
お金がなくて営業費用を立て替えできないというようなときは、まずは会社に仮払をしてもらえないか、上司に相談しましょう。
業務に必要なお金ですが、そもそも個人が無理に立て替える必要のないお金ですので、恥ずかしがる必要はありません。
仮払をしてもらえないような場合は、クレジットカードで支払いをしておき、精算で戻ってきたお金でクレジットカードで利用したお金の返済に充てましょう。
営業職は何かとお金が必要になります。
いざというときに困らないように、少なくとも月収と同じ額くらいは、緊急用の費用として確保しておきましょう。